Back to basics: 挨拶の仕方
外国語の学習では、より多くの語彙や文法構造を習得するために、常に前進し続けることが大切であることは明らかです。しかし、時には基本的なことを復習してみるのも大切です。日常的な表現を正しく理解し使っているか、言葉の微妙なニュアンスを正しくりかいできているかをチェックしてみるのも重要です。そうすることで、日常的な表現で見逃していたニュアンスがわかり、より深い学習が可能になります。
日本語を学ぶ外国人向けの教科書の冒頭に「お元気ですか」と出てくるは、日本人にとって意外かもしれません。あなたはネイティブスピーカーとして何回「お元気ですか」と言ったことがありますか?恐らく一度もないでしょう。しかし、このあまり使われない表現に、英語スピーカーの視点からの真実が隠されているのです。
英語の日常会話では、「こんにちは」「おはようございます」などの挨拶のバリエーションに物足りなさを感じることがよくあります。しかし、日本語では、それに相当する挨拶で十分であることがほとんどです。したがって、英語圏の文化では、”How are you? “は挨拶の延長線上にあると言え、必ずしも相手の健康状態を探るためのものではないのです。
そのため、”How are you? “を付け忘れると、英語のネイティブスピーカーの耳には、どこかよそよそしく、冷たい印象を与えてしまいます。このフレーズを加えるだけで、聞き手は無意識のうちに、あなたが礼儀正しく、その国の文化を理解し、積極的に関わろうとしていることを示すことができるのです。
この記事では、この一般的なフレーズのバリエーションと微妙な違いを見ながら、日常会話でコミュニケーション力を高める方法を考えていきましょう。そして、次回のポストでは、この質問に真に意味のある返答をする方法を探ってみましょう。
『How are you?』 の使い方
まず、使ってはいけないのはどんな時でしょうか?
- 見知らぬ人同士がすれ違って、簡単な挨拶をする場合。田舎の遊歩道などで起こりうるシナリオ。
- 客としてお店の人に挨拶するとき。ここ数十年、アメリカの良い接客の概念の影響から、店員がお客様に挨拶する時、’How are you?’と付け加えるのが普通になってきています。しかし、その質問に答えたり、そもそも最初にそう質問をする必要性も、実際には期待されておらず、それは個人の自由です。
- 初めて誰かに紹介されたとき。通常は挨拶に加え、’Nice to meet you’で十分です。
見知らぬ人・面識のない人に挨拶をするときには『How are you?』を使う必要はありません。
では、知っている人とはどうでしょうか。一つだけ考えられるシナリオがあります。
4. 日常的に同僚に朝の挨拶をする場合、毎日尋ねることは必須ではありません。おそらく月曜日の朝だけで十分です。
『How are you?』と言うタイミングは?
あらゆるシーンで使えます!
つまり、上記の例4のように、月曜日の朝、前営業日の金曜日から2日間の空白がある場合、最低でも2~3日の短い時間経過後に、知り合いに挨拶するときに使うフレーズとして、常に心の準備をしておきましょう。
最も一般的な定型文
‘Hello. How are you?’
‘I’m fine, thank you.
……And you?’
根本的に、このダイアログに問題はありません。それぞれの文は日常英会話の中でよく使われるものです。しかし、このダイアログをひとまとめにして覚えてしまうのは少し危険ですね。挨拶がこのように定型通りにやりとりされることは稀で、むしろ、様々な選択肢の中から質問・返答を選ぶことができます。それらを勉強してみましょう。
『How are you? 』のバリエーション
- How’s it going? (casusal)
- You ok? (casusal)
- (You) alright? (very casual) (British English)
最後の会話からのギャップが1ヶ月以上と長くなると、意味のニュアンスが “Is your life ok?” のような方向にシフトすることがあります。
- How are you doing?
- How have you been?
- How are things? (casual)
- How’s life (with you)? – when the gap is longer and it feels like a catch-up conversation
『I’m fine, thank you.』のバリエーション
- (I’m) fine, thanks / thank you
- (I’m) good thanks (considered grammatically wrong by some, nonetheless extremely common)
- I’m well, thanks / thank you
- I’m ok, thanks
- I’m alright, thanks
少しネガティブなニュアンスだが、それ以上のフォローを必要としないもの。
- Not too bad, thanks
- Can’t complain, thanks.
『And you?』のバリエーション
- You?
- (and) how are you?
- You ok?
要約すると、「お元気ですか」は一般的に知り合いへの挨拶の延長として認識されています。期待される反応は、「Life is ok」というシンプルな言葉だけです。だから、時間の無駄だと感じるかもしれませんし、もしかしたらその通りかもしれません。しかし、それを省略すると、無愛想に思われてしまう恐れもあります。
もちろん、親しい友人同士の間では、その質問が本当に純粋な答えを求めている場合や、回答者が正直に答えたい場合、つまり、実は人生があまりうまくいっていないこと切り出すきっかけになることもあります。このような場合については、次回の記事で取り上げることにします。
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