「誰が何を言った」を伝える時に使う英語表現
日常英会話では、人の言ったことを伝えることは重要な能力です。
このタイプのスピーチには、直接話法と間接話法の2つの形式があります。
1) ‘It was all too much and I needed to get away.’ (もともとの発言)
i | She said, ‘It was all too much and I needed to get away.’ (Reported direct) | |
ii | a | She said (that) it had been all too much and she needed to get away. (Reported indirect) |
文法書では、間接的に報告する場合、時制をどのように調整するかについて、何ページにもわたって詳しく説明されています。
[ii a]は、もともとの発言内容を明らかにする報告型間接話法の例で、元の発話の時制をバックシフト(過去完了を使用)して、その発話の報告前に行われたことを反映しています。
[ii a]は文法的に正しいのですが、一般的な使い方の実態を十分に反映しておらず、杓子定規な文法のルールを反映させるために、時制の操作をマスターすることに多くの労力を費やすことになります。
皆さんに理解していただきたいのは、このブログでは、ネイティブスピーカーの間でよく聞かれるレポートスピーチの用法を見ることを目的としている、ということです。
まず、報告された発話の内容が明らかに報告時に終了した事象を指している場合を除き、一般的な用法は文法的にあまり独断的ではありません。
ですから、[ii a]は、元の発話の時制を維持したまま、次のように報告することもできます。
ii | b | She said (that) it was all too much and she needed to get away. (Reported indirect) |
ヒント1:バックシフトを過度に気にしない
しかし、肝心の[i]と[ii]の違いについてはどうでしょう。どのようにして、どちらの形式を選ぶか決めるのでしょうか?
あたかも直接話法と間接話法が同じであるかのように、この問いへの探求が見逃されてしまうことがよくあります。あるいは、説明がただ単に形式的な違いとされてしまうこともあります。大局を見失ってしまうのです。
[ii] は、例えば、法廷やニュースルーム、警察署など、冷厳な事実のみが求められるフォーマルな場面で使用されることがあります。これらは明らかに日常会話の舞台ではありません。
感情の違い
インフォーマルな場、例えば友人同士がコーヒーを飲みながらおしゃべりしているとき、[ii]は、現在進行形で不運が続いている不在の友人について話しているときに、単に近況を報告するために使うことができます。必要なのは伝えたい内容だけ(それについての感情などは含まれない)の場合です。
しかし、同じシチュエーション、つまり友人たちがコーヒーを飲みながらおしゃべりしている場合、[i]の使い方はどうでしょうか。
[i]を選ぶと、元の発話がより生き生きとしたものになり、よりゴシップ的なものになります。
このようにすることで、友人の一人は、発話の内容だけでなく、そのニュースに対する驚きや、元の話者の声に含まれる感情を伝えるなど、非言語的な意味も含めて報告しています。いずれにせよ、報告には生々しさが加わります。
別の例です。
2) ‘I’m off work tomorrow.’
i | Paul said, ‘I’m off work tomorrow.’ ?? (Reported direct) | |
ii | a b | Paul said (that) he’s off work tomorrow. (Reported indirect) Paul said (that) he would be off work tomorrow. (Reported indirect) |
話し言葉では、[2]の内容は基本的な情報のみ(感情が関わることはない)であるため、[i]はやや考えにくいです。したがって、[ii]が自然な選択となります。
ヒント2: 直接話法を使用して、自分または元の話し手の鮮明さや感情を加える
雑なスピーチ
もう一つの例を挙げます。
3) ‘What’s the matter? Listen – If I were you, I’d get this sorted out asap.’
人は、文章を書くように、きれいに完全に形成された文で話すわけではありません。スピーチの流れには、質問、マーカー、サブクローズなどが含まれることがあります。
それをすべて間接的な形で簡潔に伝えるのは、自発的に話すときには難しいことです。したがって、そのような内容を完全に把握したい場合は、直接的に報告する方が簡単で、話し言葉では[3i]の方が[3ii]よりも多くなることになります。
i | She said, ‘What’s the matter? Listen – If I were you, I’d get this sorted out asap.’ (Reported direct) |
ii | She asked what the matter was suggesting that if he were her, he should get it sorted out asap. (Reported indirect) |
ヒント3:断片的な話し言葉を多く含む詳細を報告する時は、直接話法を使用する
このブログでは、「言う」と「聞く」の2つだけを報告動詞の例として挙げました。しかし、この他にも、報告とはあまり関係のない単語から生まれたものもあります。第2回では、これらの動詞を取り上げ、英語がいかに進化を続けているかを紹介します。
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